それを「連邦経営」とか「独立性の維持」とか言って、むしろ良いことのように説明している。出資比率が2割ぐらいなら、投資と割り切って「独立王国」を許すのもいい。だが、連結子会社となれば、その企業が問題を抱えれば、すべて親会社の責任になってくる。それが連結経営というものだ。東芝もWHの原発事業に親会社として保証しているが、保証の有無にかかわらず、傘下に収めた以上、経営責任は親会社にある。
1980年代後半、バブルの勢いにのって日本の老舗企業が欧米の大企業を次々に買収した。結果はどうなったか。その後のバブル崩壊もあり、「死屍累々」で撤退したものも多い。結局、グローバル企業をコントロールする経営力が圧倒的に欠如していたのだ。結局、日本企業は高い授業料を払ったその頃の経験をほとんど学んでいない、ということではないか。
東芝の断末魔は日本企業の経営のお粗末さを示している。決して東芝特有の問題だと考えるべきではないだろう。
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【プロフィル】磯山友幸
いそやま・ともゆき ジャーナリスト。早大政経卒。日本経済新聞社で24年間記者を務め2011年に独立。54歳。