サウジアラビアとの経済協力に関する覚書を交わし、握手する世耕弘成経産相(手前右)とトルキー・ビン・サウード・キングアブドルアジーズ科学技術都市総裁(手前左)=13日午後、首相官邸【拡大】
サウジアラビアのサルマン国王が12~15日、日本に滞在した。王子や閣僚、企業幹部など1000人超が同行し、多くの日本の企業がサウジ政府機関などと協業に関する覚書を交わした。そのなかに日本のベンチャー企業3社も入っている。
筑波大学発のロボットベンチャー、サイバーダインは総合商社のアブドゥル・ラティフ・ジャミールと提携。同社がサウジ国内の医療機関などに、サーバーダインのロボットスーツ「HAL(ハル)」を拡販する。また両社でハルを使ったリハビリプログラムなどの開発も行う。
新素材開発を手がけるTBM(東京都中央区)とエンジニアリング大手の日揮は、サウジアラビア国家産業クラスター開発計画庁(NICDP)と組み、紙の代替として使える新素材をサウジで量産する可能性を探る。
TBM開発の新素材「LIMEX(ライメックス)」の主原料は石灰石。木材パルプや水を使わずに作れるため、塗工印刷用紙に比べて、製造する使用する水を98%削減できるという。サウジなどの中東地域は高温少雨の気候のため、現地での需要があると判断した。