日立製作所とみずほFG、AIでセールス向上実験

日立製作所とみずほFGの実験で使う名札型ウエアラブルセンサーの活用イメージ
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 日立製作所とみずほフィナンシャルグループ(FG)は28日、人工知能(AI)を活用した実証実験を行うと発表した。セールス向上に役立てるのが狙い。日立では、実験を通じAIを使ったビジネスの可能性を見極めたい考えだ。

 実験は、みずほFG傘下のみずほ銀行で4月3日から行う。名札のような形をした日立のウエアラブルセンサーを使い、本店営業部と4支店で営業担当者の行動データを取得。パソコンの操作時間やメールの送受信回数、出退勤の時間、顧客への訪問回数といった他のデータとともに日立のAI技術で分析し、売り上げ増や新規契約の獲得につながる要素を見いだす。

 実験は、企画部門でも行う。行員30人を対象に、行動データなどを同様にAIで分析。業務効率化を妨げる要因の発見などに役立てる。

 3社は今回の実験に先立ち、昨年5月から9月にかけて企画部門で同センサーを使った予備実験を実施。その結果を行員同士のコミュニケーション方法の改善に役立てたという。今回、対象部門を広げることで、さらなる改善につなげる考えだ。

 みずほFGは、中期経営計画で「オペレーショナルエクセレンス(卓越した業務遂行力)」の追求・実現を掲げている。今回の実験はその一環。