
スマートロック「NinjaLock」システムによるスマホによる鍵の開閉操作。同システムをベースに新サービスの実用化を目指す【拡大】
玄関扉には数字キーが取り付けられており、配送者には1回限りのパスワードを発行。防犯対策の一環として、誰がいつ届けたのかを把握できるようにする。また、住居内のもう1枚の扉にはクラウドカメラを備え付け、玄関の鍵を開けた時点から録画を開始する。
単身や共働きの世帯が増え、宅配サービスに対するニーズは高まっている。しかし、「現在のサービスは、主婦が家にいることが前提にあるような感じがする」(ライナフの滝沢潔社長)というように、利用しにくいものが少なくない。また、家事代行サービスを不在時に依頼する際、鍵をポストなどに入れておくことはよくあるが、リスク対策は決して十分でない。
新システムはこうした問題の改善に寄与する役割を果たす。また、再配達するケースが激減するため、宅配ドライバーの長時間労働の緩和にもつながることになる。
今回の取り組みについては、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)も着目。研究開発型ベンチャーとしてライナフが採択され、最大7000万円の助成金が交付されることが決定している。
「ベンチャー支援の現場から」は、中小・ベンチャー企業を支える企業や金融機関などによる支援の具体策や事例などを紹介していく。