【酒豪女子が行く】(2)若者のビール離れは嘘!? 低迷市場でクラフトビールが快進撃、味オンチの記者も醸造に挑戦! (3/4ページ)

 大手もこの活況を見過ごすわけにはいかない。キリンビールは、ブームの火付け役にもなったヤッホーブルーイング(長野県)や米大手のブルックリン・ブルワリーと資本業務提携を結び、クラフトビールの製造販売に本腰を入れる。存在感が高まっているとは言え、国内のクラフトビールのシェアは16年時点で1%にも満たない。まだまだ微々たる市場に見えるが、藁にもすがる思いの大手各社はクラフトビールに再起を託す。

伊勢角屋麦酒の「ペールエール」

伊勢角屋麦酒の「ペールエール」

 そんな大手参入を警戒しているかと思いきや、クラフトビールメーカーは意外にも歓迎ムードのようだ。「大手進出で市場が拡大し、ファンが増えるのは大歓迎」と鈴木社長は期待を寄せる。「ただ、競争激化は避けられません。弊社では『ナンバーワン』か『オンリーワン』の商品開発を徹底し、市場争いを勝ち抜きます」とのこと。伊勢角屋麦酒では、国内外の審査会で金賞に輝く「ペールエール」で世界最高レベルを維持することを目指している。また、2人のブルワーに対してもとことん独創性の強い商品造りを求めており、「国内他社に負けない努力を今後も続けます」と、鈴木社長は“未来のレッド・オーシャン”で生き抜く覚悟を見せる。

味オンチの記者に社長ツッコミ「それをしたら逆の味になる!」

 商品企画に戻ろう。会議は開始1分で雲行きが怪しくなってきた。筆者が焦りを募らせる中、出口ヘッドブルワーが「“辛口”のイメージをつかみたいので、一回飲んでもらいますか」と切り出し、伊勢角屋麦酒の主要ラインナップをズラリと並べてくれた。まずは柑橘系の香りが特徴の「ペールエール」と、後から苦味が追ってくる「フォースIPA」を飲み比べる。

 筆者「 わっ!香りが全然違う!」

 社長「ホップの種類がだいぶ違いますから」

 筆者「『ペールエール』の方が苦味があるんですね!」

 出口さん「いや、ないです」

 筆者の味オンチが露呈するも、鈴木社長が「苦味を感じる成分は『フォースIPA』の方が圧倒的に多いですが、人間はいろんな成分や香りが複合的に絡んだ中で苦味を感知するので、そう感じることもあるかもしれないですね」と助け舟を出してくれた。

記者の注文に社長「“辛口”のコンセプトは!?」