
取材に応じるBJIの安藤律男頭取=ジャカルタのBJI本店【拡大】
BJIが抱える課題は知名度向上。優良顧客を増やすには欠かせない。そのため韓国でも効果のあったマスマーケティングに注力、5億円を投じて大規模キャンペーンを展開する。白羽の矢が立ったのは同国の人気俳優、ジョー・タスリムと日系インドネシア人の若手女優、ユキ・カトウ。今後はテレビCMやイベントなどに積極起用していく。
ジャカルタ郊外にあるクラパガディン支店のアナ・フランシスカ支店長は「預金獲得にはJトラストの認知度を高める必要がある」と話す。同支店の周囲を見渡すと、多くの銀行が支店を構える。激戦区だけに「2人のタレント起用はブランド力向上につながる」と歓迎する。
◆「3~5年が勝負」
BJIはリストラ効果などにより2年で再生を果たした。今後は日本、韓国で成功したビジネスモデルを浸透させ拡大路線にかじを切る。
このため3月に1兆ルピア(約100億円)の資本金を注入。インドネシア証券取引所での株式取引再開も視野に入る。「市場からの資金調達が可能になる。Jトラストが保有するBJI株も売り出す。成長の原資を得て事業拡大を図る」(浅野氏)とのシナリオだ。そこには「東南アジアナンバーワンリテール銀行」と書かれていた。
Jトラストの藤澤信義社長は「3~5年で勝負がつく」と強気だ。ただ、描いたシナリオを演じるのは人。応えられる“人財”がそろっているのか不明だ。破綻銀行のイメージも完全に払拭できておらず、信頼獲得もこれからだ。(松岡健夫)