【ハザードマップ】アート・スポーツ 力量見誤り店舗販売にこだわり破綻 (2/2ページ)

2017.5.25 05:00

 売り上げ減少に歯止めがかからず、一部店舗の賃料と社会保険料の支払いを滞納する状態となり、18年2月に支払期限を迎えるICI石井スポーツ(新ICI、16年10月に旧ICI石井スポーツを吸収合併)からの借入金1億7200万円の返済見通しも立たなくなっていた。

 このため、新ICIは「新会社を立ち上げ、上野本店の事業を譲り受ける。転籍を希望する従業員は雇用する」と提案。アート・スポーツ経営陣は5月8日に新ICIが設立した新会社と事業譲渡契約を締結、東京地裁に破産を申請し50年の歴史に幕を下ろした。

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【会社概要】アート・スポーツ

 ▽本社=東京都渋谷区

 ▽設立=1969年4月

 ▽資本金=5000万円

 ▽負債額=15億8883万円

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 〈チェックポイント〉

 小売業界は個人消費が鈍化するなか、ネット通販やメーカー直販、量販店など競合が激しい。店舗販売にこだわったアート・スポーツの方針は、強い集客力と安定した固定客が前提だった。だが、すでにそれは過信にすぎなかった。会社の力量を見誤った経営判断で、50年の業歴に幕を下ろした。

 知名度は高くても、消費者は「良い品」「安い品」、求めるものがそれぞれ異なる。旧態依然の経営感覚で生き残ることは難しい時代だ。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)

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