
ジャージーを縫製するカネマスの工場=埼玉県羽生市【拡大】
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【プロフィル】金子隆
かねこ・たかし 1966年埼玉県立羽生実業高卒。68年カネマス入社。スクールジャージーの営業、開発などを担当し、常務、専務を経て、2002年から現職。69歳。埼玉県出身。
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≪イチ押し!≫
■常識覆す発想から水はじく生地
水を通さない生地を開発するため、金子氏は特殊な生地の編み方と撥水(はっすい)加工の技術を取り入れた。
特に生地の編み方に工夫を凝らし、いくつもの山の膨らみをつくって空気の層を設けた。このため、雨が降っても水をはね返し、山の溝から外に流れて滞留しないようになった。水が空気の層に入っても下に染み込まず、逆に雨を押し返す構造だ。
さすがに強い雨の場合は水が染み込むが、「ティッシュやタオルで拭けば、すぐに乾いてしまう」(金子氏)という。
通常の生地は毛玉が増えるため、山の膨らみはつくらないのが常識だが、金子氏は素材をバランス良く組み合わせることで、この課題を解決した。常識を覆す発想が画期的な生地を生み出した。今後はジャージーだけでなく、介護や防災分野にも生地の用途を広げる。