
助成金受給によって中小企業経営を安定化させる意義を語るウィズアスの前田敏幸社長=東京都新宿区【拡大】
社労士業界の経営実態について前田敏幸社長は「二極分化し、一部だけが景気がよく大半が厳しい」と語る。かつては人事、総務のアウトソーシングが主な業務だったがIT化が進んだことでニーズが減り、より付加価値の高いサービスが求められるようになった。助成金申請はその一つだが、手間がかかるため、多くの社労士事務所は積極的に取り組まなかった。しかし「生き残りを図るため、取り扱う社労士が徐々に増えている」(前田社長)。
同社では、従業員10人以下の企業について平均350万円の助成金を受給した実績を上げている。過去に経営破綻寸前になった美容サロンが助成金を得たことで盛り返したこともあるという。国税庁によると創業から5年以内に廃業する企業は85%にのぼり、助成金を上手に使うことができれば、経営を強化する上で非常に有効な武器になる。
前田社長は「助成金受給を普及させることで中小企業経営を後方支援し、社労士業界を活性化させたい」と話している。