
重城敬子医師(左)【拡大】
「今も自分でロールを製造できる。俺の方が出来がいい、と軽口たたいてね」。製造だけでなく、CAD導入、ISO9001取得にあたって自ら学び、簿記をマスターするなど率先垂範。実質トップの現場へのこだわりが従業員間にも浸透し、社内が活気づいた。約5年前、社長に。入社から計21年。世界最大、9.2メートルのクロムメッキカーボンロール製造に成功するなど「技術が得意な会社」としての面目を施してきた。「社員がアイデアを出し、技術力が上がり続けている。みんな個性的で自立できているからかな」と仲間に信頼を寄せる。
「どれだけトップに付いてきてくれるか。そんな関係づくりを大切に思ってきた」。F・テイラーの科学的管理法に通じる人間観察。インタビュー後、社長がパソコン画面を見て「ナイスだよ、これ」。取り囲む技術者は皆、笑顔でうなずく光景に出くわした。この熱さ、一体感。黎明期のHONDAやSONYもきっとこうだったに違いない。
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【プロフィル】津覇浩一
つは・ひろかず 2013年社長就任。現場仕事を自らこなし、技術者からの信頼も厚い。今、力を入れている一つがレーシングカーのプロペラシャフト製造。「スーパーGTの出走車にはすべてウチのシャフトが使われている」と胸を張る。趣味のテニスは白井市の大会で優勝する腕前。50歳。東京都出身。
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<企業プロフィル>1969年創業。金属ロールの表面に薄い金属を被膜する高度な技術を持つ。スマートフォンや液晶テレビで使われるフィルムの製造に必要な、カーボン管に金属を被膜したロール製造におけるシェアはほぼ100%。回転体のバランスを保つ独自技術を生かしたレーシングカーのカーボンプロペラシャフトの製造も。「事務職から役員まで、全員が製造装置を操作できる」(津覇社長)技術者集団。