慶大、次世代交通システム構築へ意欲 超高速鉄道のライバル「ハイパーループ」 (2/3ページ)

慶大SDMの学生が開発した「ハイパーループ」用のポッド(車体)(慶大SDM提供)
慶大SDMの学生が開発した「ハイパーループ」用のポッド(車体)(慶大SDM提供)【拡大】

 渦電流はアルミのように電気は通すが磁化されない金属板の近くで、磁場を変化させると、金属表面近くに電流が流れる現象だ。ポッドには4つの磁石を入れた回転体を取り付ける。回転する磁石が金属製レールに渦電流を起こして磁場ができ、ポッドの磁石と反発し合って浮き上がる。出発時に推進力を得るときや、途中の加速・減速時だけリニアモーターを使う。

 1次コンペでは直径約1.5メートル、長さ1.6キロのトンネルが敷設され、その中をポッドが走った。他チームは重さ200キロを超えるポッドもあったが、慶大SDM製は大人2人で楽に運べた。審査の合間にはマスクCEOが慶大SDMのブースを訪ね「とてもきれいにできている」と語ったという。

 10位入賞を果たすが主催者が提供した加速装置の不具合などから、今月27日に同じ場所での再レース(2次コンペ)が決まった。そこに救いの手を差し出したのが、再生エネルギー関連の電気工事会社などを傘下に置くジー・スリーホールディングス(G3)だ。

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