「お客さまがこういう人形を作ってください、とは決して言ってはくれない。発する言葉から一つ一つキーワードを拾うしかない。ただ、それを男性がやるか、女性がやるかには決定的な違いがある」と原社長は言う。「たとえば、女性の洋服を男性だけでデザインしても当然無理があり、女性の好みをきちんと分析するために、女性も入ってデザインを進める必要がある。同様に商品購入の主導権が若い母親に移ったことからも、女性の好み・要望を形にしやすくするような環境・仕組みを整えていくことが重要だ。そこで女性、特に若い母親のニーズを吸い上げるために同年代の女性なら把握できるのではないか、ということが女性活用のきっかけだった」と続けた。
最後に原社長は、女性活躍・活用で重要なことは、男女では違いがあることをまず認識し、それを面倒に思わず、どれだけ丁寧に接していけるか。違いがあることを前提に、どうすれば活躍してもらえるかを試行錯誤で繰り返して分かり合うことだと話してくれた。
同社が具体的にどのように女性活用・女性活躍の場を作り上げていったのかは、また改めて実例を紹介したい。
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【会社概要】アタックスグループ
顧客企業1700社、スタッフ170人の会計事務所兼総合コンサルティング会社。「社長の最良の相談相手」をモットーに、東京、名古屋、大阪、静岡でサービスを展開している。