心の不調、ITで「見える化」 ウェブ日報で仕事継続支援 (2/3ページ)

SPIS(エスピス)の入力画面を見せる浦田梨佐さん=大阪市
SPIS(エスピス)の入力画面を見せる浦田梨佐さん=大阪市【拡大】

 開発は、精神疾患を持つ社員が中心に担当。自己評価点の推移をグラフに表示して変化を「見える化」するなど使いやすい工夫を加えた。

 2年前に奥進システムに入社しホームページ作成などを担当する浦田梨佐さん(30)は発達障害で人とのコミュニケーションが苦手。調子が落ちると不安感が強まり、以前の職場ではそれで仕事を休みがちになって勤務が長続きしなかったという。エスピスを見ると、つらい時期が来るのには3カ月程度の周期があった。「自分では分かりませんでした」と浦田さん。その時期に負担が重くならないよう、職場としても配慮できるという。

 エスピスは13年以降、大阪府など自治体や財団の助成事業に採択され、全国精神障害者就労支援事業所連合会(事務局・大阪市)などが企業への普及活動をしている。近畿地方を中心に約70社が導入し、15年度までの3年間にエスピスを利用した当事者約90人を調べると、利用開始後約1年半の時点で、約8割が勤務を続けていたという。

 ◆外部専門家が共有

 「見える化」と並ぶエスピスの大きな特徴は、日報の情報を、上司以外に、外部の支援者が共有する点だ。障害者の就労支援センターなどで訓練や実習を受けた後に就職した人の場合は、センターの職員がその役を担うことが多いという。

 精神科医の樋口輝彦・日本うつ病センター理事長は、外部の専門家が関与するというエスピスのユニークさに注目する。

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