【ビジネスアイコラム】郷里・高知の地方創生 (2/3ページ)

 過疎のために山間部は獣たちの世界に回帰しつつあり、日本の衰退を象徴するのだが、発想を変えれば、自然はビジネス機会の宝庫になりうるのだ。

 もう一つ、場所は「仁淀ブルー」で知られる仁淀川沿いの吾川郡いの町。高知県産の地鶏、「土佐ジロー」の養鶏家、西雅志さん(56)は人里から離れた山中で地鶏を放し飼いにしている。南国の太陽の下、草木に囲まれた広い地面を翔け回る鶏たちから、遺伝子組み換え飼料を一切使わない高級卵が産み落とされるのだが、悩みは獣や蛇による被害だ。

 そこで、愛猫家の西さんは野良猫たち20匹を引き取って、放し飼い場周辺に解き放ってみた。野良たちは居着いた。西さんが餌を与えてくれるばかりではない。好物のネズミ、さらにマムシも喜んで捕獲する。キツネ、テンなど鶏の天敵にも飛びかかる。おかげで、飼育場近くではマムシがいなくなり、果樹や作物を食い荒らす獣は来なくなったので、近隣の農園も猫たちに拍手喝采だ。鶏飼育の手間が省けた西さんは、養鶏場の拡張ばかりでなく、土佐ジロー卵を使ったクッキーなど、事業の多角化に挑戦している。猫の野生本能をうまく利用し、生産性を上げるというわけだが、自然環境がもたらす自然の摂理に従ったまでだ。

 高知県は全国でも最悪水準の人口減少県であり、少子高齢化は急速だ。多くの経済学者は人口減を日本経済停滞の要因として挙げ、政府・日銀の官庁エコノミストは日本の潜在成長率を1%未満と決めつけている。しかし、5年間で5%近く人口が減り続ける高知県の県内総生産実質伸び率は2011年以来、人口減が1%未満の日本全国の実質成長率よりも高く、14年は5年前比で8.3%だ。

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