
平成30年度末の液晶テレビ世界販売1千万台に自信を示すシャープの戴正呉社長(南雲都撮影)【拡大】
法廷闘争で揺さぶり
アクオスブランドの液晶テレビは全盛期には国内市場で40%を超えるシェアを握り、液晶テレビの代名詞的な存在となった。米国をはじめ世界各国で、その名をとどろかせ、ピークだった22年度には世界販売台数が1500万台に迫った。
しかし、シャープは経営難から28年に、中国家電大手の海信集団(ハイセンス)に米州でのアクオスのブランド使用権や生産設備を譲渡。米国の家庭向け液晶テレビ市場から撤退した。
その後、鴻海の傘下に入り経営危機を脱すると方針転換し、米国でのアクオスブランド使用権の買い戻しを目指した。だが、ハイセンスも、米国市場での成長の原動力となりつつあるブランドを簡単に手放すわけにはいかず、合意には至っていない。
新ブランドによる米国再参入という苦肉の策に出るシャープ。ライバルであるアクオスを牽制するため、米国での法廷闘争に乗り出した。
今年6月、ハイセンスに低品質の製品をアクオスブランドで販売するのをやめるよう、商標の使用差し止めや損害賠償を求めて提訴した。7月にはハイセンスが米国で販売しているテレビがシャープの特許を侵害しているとして、製品の製造・販売の差し止めや損害賠償を求める訴訟を起こしている。