３メガバンク、フィンテック周回遅れを挽回　日本での普及の壁は「現金主義」 (3/3ページ)

　マイナス金利も阻害

　日銀のマイナス金利政策もネックという。本来はＩＴを駆使することによるコスト削減効果分を、利息に上乗せするなどのサービス競争が起きるはずだが低金利化では金利による差別化がほとんどできないからだ。

　ただ、銀行にとって、フィンテックが普及するメリットは計り知れない。メガバンクの従来の取引のほとんどは法人向け。個人取引がフィンテックで拡大すれば、コア（核）ビジネスに成長する可能性を秘めるからだ。普及のハードルは高いものの、今後も各社によるフィンテックを取り込む動きが加速しそうだ。（飯田耕司）