「すべての元凶は自分たち営業マン」 リニューアルで「黒ラベル」が売れた理由 (4/4ページ)

 ■▼サッポロビール 高島英也社長

 原点は世界随一のモノづくり「自分たちを信じるしかない」

 サッポロビールという会社の源泉はビールづくりです。一番の象徴が黒ラベル。当社はビール大麦とホップの両方を育種(品種改良)から手がけています。ビールをつくるために農業からやっている会社は世界でもうちしかない。

 ただし、モノづくりのプロセスがお客様の価値に変わらなければ何の意味もありません。それを今、自分たちを信じてやっているところです。

 一つが15年に「サッポロ生ビール黒ラベル」をリニューアルしたときに、脂質を分解する酵素を持たないビール大麦を増やしたことです。私たちは「旨さ長持ち麦芽」と呼んでいますが、脂質が酸化されないので時間がたっても味や風味が変わりません。そのうえ、ビールの泡が非常にクリーミーな状態をキープできるようになりました。

 黒ラベルはさらにおいしくなりましたから、あとはお客様にそれを体験してもらうだけ。東京と大阪では夏季限定で「パーフェクトビヤガーデン」をオープンし、黒ラベルを味わってもらっています。さらに数日間、仙台や名古屋、福岡など全国8都市で「パーフェクトデイズ」のイベント会場を設け、黒ラベルを提供しました。

 若い人たちへの訴求は、10年から一貫して「大人の☆生」をテーマに続けているCMの「大人エレベーター」シリーズも相乗効果を生んでいます。

 お客様に「おいしい」と感じていただければ、家庭用商品にも波及します。実際、黒ラベルの缶も好調です。

 私たちの黒ラベルへの自信がお客様へ伝わり始めている気がするのです。

 (Top Communication 撮影=高見尊裕、慎 芝賢)(PRESIDENT Online)