東芝半導体売却“一発逆転”の舞台裏 日米韓、敵失で巻き返し (3/3ページ)


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  • 東芝は半導体子会社の売却先をめぐり、最後まで判断が揺れた=東京都港区(宮川浩和撮影)

 政府筋が「待った」

 「明日、最終案を出せなくなるかもしれない」。日米韓連合内では東芝への最終提案を翌日に控えた7日、騒然となった。

 日米韓連合は8日に買収総額の積み増しといった破格の条件を盛り込む案を東芝に提示し、当時の劣勢を巻き返すつもりだった。だが、前日になって政府筋から待ったがかかった。実は東芝とWDの7日の協議で日米連合への売却が固まる可能性があり、「今さら余計なことをするな」との趣旨の圧力があった。

 「せっかく、まとめ上げた案が幻になるのか」。東芝とWDの協議の報告を待っていた日米韓連合の関係者の耳に夜半になって飛び込んできたのは「決裂した」との一報だった。何とか、日米韓連合の糸はつながり、そこから巻き返しが始まった。

 売却交渉が迷走したのはトップの決断力の問題もあるが、経済産業省や銀行団ら多くの関係者の思惑に翻弄され、両陣営の提案合戦で薄氷のやり取りが繰り広げられた結果でもある。

 経済界首脳は最後にこう評した。「劇場型買収劇だ」(万福博之 井田通人)

東芝半導体、WD徹底抗戦 売却実現なお不透明 経産省は影響力の低下露呈