
左からGIANTYコンテンツ事業部ディレクターの三原龍磨氏、開発部ディレクターのグエンアンバング氏、コンテンツ事業部プランナーの中村蒼氏【拡大】
以前からRPGのタイトルを作りたかったGIANTYだが、日本では人件費が高くて時間もかかる。中国や韓国なども人件費の高騰が続いている。そこで目をつけたのがベトナムだった。ベトナムは国策として情報通信技術大国を目指していて、2020年度にGDPにおけるIT産業の比率を10%まで高めようとしている。IT教育にも熱心で、優れた人材が生まれて来ている。こうした人材を活用し、創造性を発揮してもらいながら日本側が望むものを作ろうとした。
「GOKEN」の開発に当たってGIANTYが組んだ体制は、日本人が3人で、ベトナム人はコアメンバーが各部に2人から3人いて、担当部分が終わったら他のプロジェクトに移るフレキシブルな人たちも加えて35人ほど。ミニマムで効率の良い開発体制が築けたが、そこで意識の違いによる様々な問題が起こった。
リリースが間近に迫った時のクオリティアップ作業でもギャップが生じた。日本側からベトナム側にバグの改善を依頼したが、ベトナム側が修正してきたのは演出やエフェクトといった部分。GIANTYでプランナーを務める中村蒼さんによれば、「日本ではクオリティを良くすることは悪いものを無くすことで、良いものをさらに良くすることではない。しかしベトナムは、グッドをベターにすることを考えていた」。だからすれ違った。
新機能の開発を依頼して納期を月末に設定すると、まだバグがあるものを納期ぎりぎりに仕上げてきた。日本側の感覚では、納品までにテストを行って、バグを修正したものを納めるのが普通。ベトナム側ではとにかくひととおり完成させたものを納め、そこから手直しをしていくという意識が強かった。こうしたさまざまなギャップについて話し合うことで、「GOKEN」は完成へと近づいていった。