
チョコや香水の匂いが漂う「VR サクラ」【拡大】
「General Purpose Arm」は高精度の力触覚技術を搭載することで、ロボットが物に触れた感触を操作者に伝え、その感触を元に強さを調整してしっかり持ったり、優しく持ったりを切り換える。VRヘッドマウントディスプレーを通すことで、ロボットのカメラがとらえた視線をそのまま操作者の視野にできるため、人間が入れないような危険な場所、遠く離れた場所にロボットを置いて、遠隔操作で繊細な手の動きを必要とする作業を行えるようになる。
ロボット自体が映像情報から対象物の硬さや種類を判別し、選び分けるような使い方も可能だ。選果作業の現場で腐って柔らかくなった果物を選別して掴み取る運用が行われている。強く握り過ぎると潰れてしまう果物も、このロボットなら潰してラインに汁を散らすことなく取り除ける。同じ白いキューブでも、樹脂、紙粘土、豆腐といったそれぞれに硬さの違った物体を感じ分け、掴んで並べ直すロボットも出てきた。産業だけでなく福祉や医療といった現場で、触覚を感じながら行いたい作業に活用できそうだ。