【新トップ】JT新社長に寺畠氏 加熱式たばこ「巻き返す」

JTの寺畠正道社長
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 今月26日の誕生日で52歳。民営化後で最年少社長となるが、本人は「年齢を意識したことはない」と気負いはない。自身の社長就任時から有力な後任候補として考えていたという小泉光臣社長も「能力、経験、実績があれば年齢は関係ない」と太鼓判を押す。

 JT在籍28年のうち12年強を海外で過ごした。国内たばこ市場の縮小が続くなか、海外強化は喫緊の課題だが、グローバル感覚は折り紙付きだ。30代前半には経営企画部の中核メンバーとして、米RJRナビスコから米国以外の全海外たばこ事業を約1兆円で買収した案件にも携わった。

 国内では急速に普及する加熱式たばこで出遅れた。それでも「戦いは始まったばかり。巻き返しはできる」と力を込める。

 週末はもっぱら釣りやゴルフを楽しむ。「アウトドア派で人柄も明るい」(中堅社員)というのが社内評だ。

 現在は単身赴任中で、家族は日本に残す妻と1男1女。社長就任後は帰国するが、多忙で家族とアウトドアを楽しむ時間は、しばらくお預けとなりそうだ。(大柳聡庸)