【現場の風】バイエル薬品 女性の健康とQOL向上に注力 (1/2ページ)

バイエル薬品執行役員コンシューマーヘルス日本代表の植田あゆみさん
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 □バイエル薬品執行役員 コンシューマーヘルス日本代表・植田あゆみさん

 --コンシューマーヘルス事業の強化を図っている

 「街中の薬局やドラッグストアで販売している一般用医薬品(OTC)や健康食品全般を2014年から取り扱っている。日本は外資系にとって難しい市場で、多くの企業が撤退している。こうした実態を踏まえ当社では、消費者ニーズを徹底的に調査し戦略を練り上げて日本市場に参入した。商品パッケージでは、紙質やデザインに高級感が求められている点を反映させた。錠剤も欧米人向けでは大きすぎるので小さく飲みやすくするといった工夫を重ね、消費者から支持を集めている」

 --力を入れている分野は

 「女性のQOL(生活の質)向上につながる商品だ。例えば日本女性の約5人に1人が経験している女性特有の感染症は、症状が出た時点で婦人科での診療が推奨されている。しかし病院に行きづらいので、自分で治せる治療薬へのニーズがあり、この領域の商品を得意としている。他に妊娠・妊活中の栄養不足を補うサプリメントなども販売している」

 --どのように浸透を図っているのか

 「婦人科系疾患は人に相談しにくいという事情から、情報や知識が不十分で誤解も多い。そこで当社ではストーリー漫画にしてスマートフォン向けに配信し、正しい知識と治療法を分かりやすく描き出している。5月に配信を始めたところ多くの人がアクセスし、競合商品を販売している日系大手3社に準じた規模にまで売り上げを伸ばしている」

これからの戦略は