ファンケル直営店、契約スタッフを正社員化で人材確保

 化粧品大手のファンケルは10日、直営店で働く契約スタッフ全員を4月から正社員化すると発表した。長く安定して働けるようにするほか、給与などの待遇を改善し、モチベーション向上を図る。深刻化する人手不足に備える狙いもある。

 正社員化するのは、全国204の直営店で働く契約スタッフ971人で、直営店の全スタッフの65%を占める。今後は、一定のエリア内で勤務する地域限定の正社員として雇用。雇用期間の制限がなくなるほか、平均1.9カ月分が支給されていた賞与(年2回)は2.7カ月分に増額される。年間休日数も7日増えるという。

 化粧品業界では、インバウンド(訪日外国人)消費の盛り上がりなどで活況を呈していることもあり、人材確保が難しくなりつつある。化粧品大手では、資生堂も2016年に美容部員の正社員採用を再開。国内全3工場で従事する契約社員約1200人についても、今年から本人の希望があれば、審査を経て正社員に採用する方針だ。