
宮永俊一三菱重工業社長【拡大】
--昨年1年の経営は
「かなりの時間を(開発が遅れている旅客機の)MRJ(三菱リージョナルジェット)に割いた。造船事業の分社化をはじめとする改革は、ほぼ終わった。米原発事故をめぐり約7600億円の損害賠償を求められた件では、約141億円を当社が支払うよう裁定が下ったが、自分たちの主張が通り安堵している」
--MRJは平成32年半ばの納期に間に合うのか
「苦しいことも多いし、テスト飛行が続いていて予断を許さないが、現時点の進み具合をみれば守れるだろう。試験機は現在5機を飛ばしており、ほかに配線の位置を変えたことに伴うテスト用として2機程度を作ればいいと思っている。既に作り始めており、年内に飛行開始する」
--火力発電所向けガスタービンの需要低迷が長引いている
「今後2年、長ければ3年は現在の状態が続くのではないか。(海外の競合が相次ぎ人員削減に踏み切っているが)日本ではレイオフ(解雇)はなじまない。自然減以外は職能転換や成長分野への異動で対応する」
--4月に新中期経営計画が始動する。現行計画で先送りした連結売上高5兆円の目標は
「最優先事項は財務基盤をより強固にすることだ。MRJが完全事業化されればもっとやらねばならないことが出てくる。新しい事業の創造や販売網の強化には、強固な財務基盤が欠かせない。5兆円の目標は32年ごろ達成したい」