産総研発ロボVBをファナックが買収

 産業用ロボ大手のファナックは11日までに、産業技術総合研究所発のロボットベンチャーのライフロボティクス(東京都江東区)の全株式を取得、買収した。買収額は非公表。ファナックによる企業買収は2003年の光和電装以来15年ぶり。ライフの知見を生かし、人と一緒に働ける協働型ロボの開発を進める。

 ライフは07年12月、尹祐根(ゆん・うぐん)・最高経営責任者(CEO)が東北大や国立研究開発法人産業技術総合研究所での15年以上の研究で培ってきた技術や知見をベースに創業。協働型ロボ「CORO」を開発し、トヨタ自動車やオムロンなどに納入した実績を持つ。

 従来の産業用ロボは可動範囲が大きいため、安全柵が必要となり、狭い工場の導入が難しかったが、COROは肘回転関節をなくし、伸縮する関節を採用することで、可動範囲を小さくできる。