業績難の企業ほどトップも高齢 転廃業と人手不足に直結…「ヤング社長」生むあの県も (3/4ページ)

 年代別の年齢分布は、60代以上の比率は不動産業の62.23%が最高。30代以下は情報通信業が7.08%と突出して高かった。一方、卸売業は2.28%と全産業で最低だった。また、人手不足が深刻な運輸業は2.60%で、産業により新陳代謝や起業の状況に差が出ている。

 経営者の高齢化は、過去の成功体験へのこだわりや時代に即した経営方針を打ち出せないほか、後継者がいない場合は生産性向上につながる投資にも消極的で、業績悪化につながっているとみられる。

 2017年の倒産件数は8405件と9年連続で前年を下回ったが、休廃業・解散件数は2万8142件と倒産の3.3倍に達した。中小企業への金融支援の拡充に比べ、円滑な事業承継の取り組みは端緒についたばかりだ。

※写真はイメージです(Getty Images)

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 経営者の高齢化は、中小企業の事業承継、転廃業の問題に直結しているほか、深刻さを増す人手不足にも絡んでくる。事業承継や起業は社長年齢の若返りを促し、本質的には成長分野への労働力の移動も視野に入ってくる。

◆社長の意識改革も必要だ

 2月6日に閣議決定された「産業競争力の強化に関する実行計画(2018年版)」は、「事業承継の集中支援」について初めて明記した。向こう10年間を事業承継の集中期間として年間5万件の事業承継診断の実施や、事業引継ぎセンターでの支援を通じたM&A等を年間2000件を目標として掲げた。

「親族への承継」ありきからの発想転換も必要