旅行は日帰り、居眠り事故…兼業ライターが建設現場の惨状“告発” 「週休2日」など夢物語だ (3/6ページ)

 建設業が土曜日に休めないのは、工事原価上昇につながるからだと先に述べた。どういうことか? まずは建設業の原価構成のグラフをご覧いただきたい。

 この棒グラフで40~60%を占める「外注費」に、(下請企業の労務費を含む)という補足説明があるのがおわかりだろうか? つまり、建設産業従事者の大部分を占める下請労働者の賃金は独立項目として扱われず、ダンプや重機のリース代などと同列の外注コストに組み込まれているのだ。

 要するに、悪く言えば(下請作業員の労賃は)モノ扱いだ。そのせいか、下請企業はモノのコストと同列に労賃を節約することで利益を出そうとする。日建連資料によれば、建設技能者の6割以上が日給制だという。パートやアルバイトと同じく出勤日分の賃金しか支払わないことで、労賃を抑えているわけだ。

国土交通省のPDF資料「建設産業の現状と課題」より

国土交通省のPDF資料「建設産業の現状と課題」より

◆「恨みの雨」も現場に追い打ちをかける

 建設現場を土日とも休みにすると、月間の稼働日が4~5日減り、それが積み重なって全体の工期が延びていく。ダンプや重機のリース代は休みの日にもかかってくるから、工期延長による負担増を下請業者が嫌がる。だから土曜日にも現場を動かしてできるだけ早く竣工しようとする。

 建設業では雨による休みも見込まねばならないからなおさらだ。21世紀にもなって雨ごときで…と他業種の方は驚かれるかもしれないが、たとえば、まとまった降雨量のある日の生コン打設は構造物の出来形上よくないため、その日の作業は延期せざるをえない。日給月給の作業員は雨による休業日には無給になるため、その穴埋めのためにも週6(日の勤務)で働かなければ食っていけず、土曜日の休みを喜ぶどころかむしろ嫌がる。

サーフィンを断念、その理由とは?