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大戸屋からじわりとお客が離れている理由 自らのクビを絞める「手作りの味」 (2/4ページ)

 集客力も弱まっている。17年3月期の既存店客数は前年同期比2.4%減だった。16年は3.5%減、15年は1.3%減で、3年連続で前年割れを起こしている。17年4月~18年1月は0.8%減となっており、前年割れは4年連続になる可能性もある。

 客離れの背景には、価格の高さがある。現在、大戸屋の定食でもっともメニュー数が多い価格帯は800円台だ。外食チェーンの中では高い部類に属する。同じ定食チェーンの「やよい軒」が700円台であることと比較してみると、大戸屋の高さのほどがわかるだろう。

 もちろん、価格に見合ったおいしさがあれば問題はない。大戸屋はセントラルキッチン(複数店舗分の大量の料理をまとめて製造する施設)を持たず、基本的に店内で加工・調理する。手間と時間がかかるが、その分おいしさは増す。そういった点を評価し、現在の価格でも満足している人は当然いる。ただ、客数の減少に鑑みると、そのように捉えている人が減り、「おいしいけれど価格が高い」と考える人が増えているのではないか。

 01年頃、大戸屋の定食の主要価格帯は600円台だった。そこから値上げや高価格メニューの投入を順次行った結果、既存店客単価は上昇し続けている。また、近年において1000~1500円の高価格定食を投入したため、「大戸屋は高い」という印象が広まった感は否めない。

 セールスポイント「店内調理」がコストを増やす

 価格引き上げの要因は、売りの店内調理だ。大戸屋では生野菜にカット野菜を使わず、店で洗って皮をむいて仕込んでいる。魚や肉も、店内で炭火で焼いている。かつお節も店で削っているし、豆腐まで作っている。当然手間と時間がかかり、コスト増の要因となっているのだ。そのコストをカバーするために価格を引き上げざるを得なくなっている。

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