アマゾンに立ち入り検査 公取委、値引額一部補填を要求の疑い

 インターネット通販大手アマゾンジャパンに公正取引委員会が15日、立ち入り検査に入った。商品を納める取引先企業に値引き販売した額の一部を補填(ほてん)させた疑いが強まったためだ。関係者によると、アマゾンは商品の在庫が膨らんだ際、取引先企業に無断で値引きし、その値引き分の補填を迫ってきたケースもあったという。

 ネット通販で存在感を増すアマゾンと日本企業との間では度々摩擦が表面化している。今回は独占禁止法違反(優越的地位の乱用)に当たる可能性があり、公取委は検査を通じてアマゾンの強引な経営姿勢に警鐘を鳴らす狙いもあるとみられる。

 アマゾンの2017年の日本国内の売上高は119億ドル(約1兆3000億円)に上る。商品の取扱高は流通大手イオンやセブン&アイ・ホールディングスに次ぐ3位グループにあり、商品を納入するメーカーなどにとって重要な取引先となっている。「アマゾンからの協力要請を断り、サイト上の商品表示で不利な扱いを受けるのが怖い」(食品会社幹部)との声も漏れる。

 アマゾンはこれまで電子書籍の読み放題サービスで事前通告なしに作品を削除し、大手出版社が抗議する騒ぎを起こしている。公取委は16年にもアマゾンが取引先企業に競合サイトよりも同額か安値を付ける契約を押しつけた疑いで立ち入り検査。17年にアマゾンはこの取引条件を撤回しており、今回も見直しに追い込まれる可能性がある。