JR貨物、19年ぶりベア 鉄道事業の黒字化反映

 JR貨物(東京)は19日、平成30年春闘交渉で月額300円のベースアップ(ベア)を実施することで労働組合と妥結したと発表した。ベア実施は11年以来、19年ぶり。

 鉄道事業の29年3月期決算(単体)の営業損益が、部門別収益の開示を始めてから初の黒字になるなど業績改善を反映し、賃上げで士気向上を目指す。

 JR貨物は基本運賃を10月1日に10%値上げすることも決めている。値上げは昭和62年の国鉄分割・民営化で同社が発足して以来、初めてとなる。業界の人手不足を踏まえ、人件費や車両などへの設備投資に資金を確保する。