
IoTを活用したオフィスビルとなる「(仮称)南平台プロジェクト」(東京都渋谷区)のイメージ【拡大】
東急不動産は、旧本社ビルの再開発を行う「(仮称)南平台プロジェクト」(東京都渋谷区)で、IoT(モノのインターネット)を活用したオフィスビルを提供する。スマートフォンを通じて室温の設定ができる空調技術や、ビル内で社員の位置情報を把握できるシステムを構築。フリーアドレス制などを導入しやすい環境を整え、テナント企業の働き方改革を後押しする。岡田正志取締役専務執行役員は「IoTの活用で多様なワークスタイルの実現を支援する」と話す。
同プロジェクトは地上21階建てのオフィスビルで2019年3月に完成する予定。延べ床面積は約4万7000平方メートルで渋谷では希少な大規模オフィスビルとなり、IoTによる高い生産性の実現をアピールする。
例えば、トイレの個室利用状況はスマホによってリアルタイムで確認でき、待ち時間のストレスを解消する。テラスやラウンジの混雑状況や天候・気温などの環境情報を社員に伝えることで利用を促進。社員の位置情報はビーコンという装置を設置することで把握し、コミュニケーションの活性化にもつなげる。
また、来館者情報を事前に登録することで、高いセキュリティー性を確保しながら館内受付をスムーズに行う。
渋谷駅では、東京急行電鉄と東急不動産を中心に、複数の大型再開発が同時進行している。