【私の仕事】花王・田中あづささん 下着感覚の大人用紙おむつ

「店頭で商品を手にしてくれる人を見るとうれしくなる」と話す田中あづささん
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 花王のサニタリー事業部で、大人向け紙おむつの商品企画を担当している。「意思とは関係なく尿がもれてしまう場合に備えて、薄くてはき心地がよく、下着のような感覚で使える商品を考える」

 高齢になると体の機能が低下し、トイレに行くまで我慢できなかったり、くしゃみやせきをしたときに、尿がもれたりすることがある。「こうした不安を少しでもなくし、外出や趣味の時間をいつでも楽しめるように手助けできたらと思っている」

 おむつは尿を素早く吸収し肌にべたつかない機能を持たせて、使う人の気持ちを大切にする。「服の上から見ても目立たないように薄くて、お尻がきれいに見える形を追求した」

 背中が丸くなっていたり、おなかが出ていたり、さまざまな体形の人に試してもらい何度も試作した。座ったときや歩行時におむつがずれないかも確かめる。「多くのお客さまの体や好みに合うものを作りたいから」

 使う人の声も大事だ。「普段の下着は白色じゃない」と言われ、ピンクやブルーといった色も用意した。

 「お客さまから『これなら、はずかしくなくはきやすい』『好きなコンサートに出かけられた』といった声を聞いたときが一番うれしかった」という。

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【プロフィル】田中あづさ

 たなか・あづさ 日本女子大大学院修了。人の役に立つものを作りたいと思い、2010年に花王入社。休日は演劇を見たり、温泉に行ったりする。32歳。茨城県出身。