好みや体調に合う食事など提案 最新AI集めた展示会開幕

人工知能(AI)を組み込んだ人型ロボットによるワインソムリエのサービス=4日、東京都江東区の東京ビッグサイト
人工知能(AI)を組み込んだ人型ロボットによるワインソムリエのサービス=4日、東京都江東区の東京ビッグサイト【拡大】

 最新の人工知能(AI)を集めた国内最大の展示会「AI・人工知能EXPO」が4日、東京ビッグサイトで開幕した。AIが利用者の好みや体調を学習し、その人に合った食事やワイン、テレビ番組を提案するなど、暮らしを楽しく便利にする技術が注目を集めた。

 東京工業大発のベンチャー企業「SOINN」(東京)は、個人の行動や体調といった情報をスマートフォン上で学ばせ、自分専用のAIに育てる技術を開発している。例えば、体調管理や料理のレシピを掲載したアプリと連動し、健康状態や生活様式に合った食事を提案するほか、テレビとつないで疲労の度合いや就寝前など生活シーンに適した番組を案内するサービスが想定される。

 人型ロボット「ペッパー」を使ったワインソムリエのサービスも登場。ワインを試飲して苦みや酸味、甘みといった感想を入力すると、味覚に合ったワインを紹介してくれる。センシー(東京)が開発し、小売店舗で既に導入が進んでいる。デジタルサイネージ(電子看板)も進化している。大日本印刷のAI技術は人々の会話の中から雑談と質問を聞き分け、「神経痛に効く温泉は」といった問い掛けに反応して適切な回答を画面に表示する。観光案内所や銀行窓口での利用が想定され、担当者は「タッチパネルに慣れない高齢者でも話し言葉で検索できる」と説明した。

 展示会には約300社が出展。6日まで開催される。