苦境の大塚家具がまた新機軸 初のブランド特化型専門店 全商品担保で借入枠も設定 (3/3ページ)

◆複数の金融機関から50億円の借入枠

 とはいえ、2017年12月末までに、大塚家具は複数の金融機関とコミットメントライン契約を結んだ。これで50億円の借入枠を確保している。その枠と引き換えにしたのは、すべての在庫商品など総額141億5671万円の担保提供だった。

 大塚家具の担当者は、「各店舗や流通サービスセンターに商品がある。移動する場合や入れ替わりもあり商品を限定すると煩雑になり、全商品を担保とした」と説明する。また、「商品は販売されてなくなるものもあり、入れ替わっていくイメージ」と語り、新たな仕入れ商品在庫も担保提供する意向だ。

会見する大町久美子社長

会見する大町久美子社長

 大塚家具には今年1月4日と3月9日(4月2日登記確認)、金融機関が動産譲渡登記を設定していることがわかった。東京商工リサーチの取材に対し、「(この動産譲渡も)コミットメントライン契約によるもの」と説明した。

 大塚久美子社長は決算会見で「利益が計画通りなら無借金継続」と語った。先代の大塚勝久社長時代の1990年後半から無借金経営を続けるだけに、借入には抵抗があるようだ。

 だが、積み上がる在庫。減少する現預金。資金調達の準備と無借金経営へのこだわり。

 迷走する業績に南青山の新店舗などの新たな事業が風穴を開けるか、動向が注目される。

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