IoT人材育成、企業・団体で活発化 ものづくり支えるエンジニア不足深刻に (2/2ページ)

簡単な電子工作も織り交ぜたDMM.comのIoT研修=東京都千代田区(同社提供)
簡単な電子工作も織り交ぜたDMM.comのIoT研修=東京都千代田区(同社提供)【拡大】

 技術を確実に継承

 ここ数年の景気回復に伴い、製造業で自動化や省力化を目的とした設備投資が活発になっている。ただ、1947~49年に生まれた団塊世代の大量退職や、バブル経済崩壊後の不況によるリストラで、生産現場に精通した技術者が不足している。

 若い技術者も増えているが、「個別の技術には詳しくても、業務の流れを理解したうえで改善策を上長や経営層に提案できる技術者がほとんどいない」(iRooBOの坂本俊雄・IATCプロデューサー)のが現状だ。

 東商が、都内の中小企業1万社を対象にしたIoTなどのデジタルツールの活用状況に関するアンケートによると、導入に当たっての課題点を複数回答で挙げてもらったところ、ソフトウエア技術者の不足や教育体制の不備、ハードウエア技術者の不足が上位を占めた。

 また、課題の解決に当たっては「自分で調べた」が3割近くを占め、最も多かった。

 開発設計や営業分野ではデータの収集や分析でIoTの活用が進む一方、特殊技能を暗黙知に頼る生産現場でIoTの導入が立ち遅れている。

 ものづくりを支えた技術・技能の確実な継承が求められるだけに、IoT人材の育成をめぐる動きは、さらに加速しそうだ。