【現場の風】龍名館 好調のホテル事業、関東以外で運営も


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 ■龍名館専務・濱田裕章さん(35)

 --東京都内で運営するホテル事業が好調と聞く

 「飲食店や宿泊施設の格付け本『ミシュランガイド2018』に掲載された東京駅前とお茶の水のホテル『龍名館』の客入りがいずれも好調だ。とりわけ135室ある東京駅前は、駅から徒歩3分の立地に加え、上質感のあるしつらえが外国人観光客からも人気で、稼働率は9割を超え、当社の業績を牽引(けんいん)している。18年3月期の売上高は約19億円に達する見通しだ」

 --今年12月には新橋にホテルを新設する。特徴は

 「当社が旅館として創業した1899年を冠したホテルブランド『1899』の第1号店となる。当社が用地を取得し、宿泊施設を新設するのは創業期以来約100年ぶりだ。9階建てビルの1階には、お茶を使った料理とスイーツを提供する飲食店をオープンし、外国人が好むお茶をテーマにブランドの差別化を図る。ホテルの客室数は63室で、宿泊料金は1泊2万3000~4万5000円。年間2万組の利用で4億円の売上高を目指したい」

 --専務自身は生命保険大手のアフラックから08年に家業である龍名館に転じた

 「09年に建て替えた東京駅前の開業準備のために入社した。とにかくホテル事業を大きくしたいとの思いからで、今は一つ一つのホテルをしっかりと運営することに注力している。ただ、将来は関東以外の地域でもホテルを運営したい。関東だけだと、もし震災などがあったときに経営が大きな打撃を受ける懸念もあるからだ。私個人としては、関西や九州での展開に関心を持っている」

 --東京五輪・パラリンピックに向け、訪日外国人客の一段の拡大が予想されている。民泊は競合となるか

 「東京駅周辺には100軒近くの民泊があるとの話も聞く。一部には競合になるとの意見もあるが、どこまで影響が出るかについては今後、見極めていきたい」

【プロフィル】濱田裕章

 はまだ・ひろあき 成蹊大経卒。2005年アフラック入社。09年に東京駅前にオープンの「ホテル龍名館東京」の開業準備のため、08年に家業の龍名館に入社。経営企画・マーケティング部、取締役を経て現職。東京都出身。