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取り込まれるしか方法はないのか… 米国トイザらス倒産とアマゾンの“深い関係” (4/6ページ)

 トイザらスも以前は、アマゾンでの唯一の玩具販売業者として契約を交わし、Eコマースに出店していました。トイザらスの公式サイトをクリックすると、アマゾン内のトイザらス専用ページに飛ぶ仕かけになっていました。

 トイザらスのネット通販はアマゾンよりしょぼかった

 ところが、この出店により、玩具販売のノウハウと顧客データを手に入れたアマゾンは、トイザらスの品揃えが十分ではないことを理由に、ほかの玩具業者もマーケットプレイスに招き入れ始めました。

 そこでトイザらスも対抗して、独自にトイザらス・ドット・コムというオンラインショップを立ち上げ、ネット販売を開始しました。

 ここで命運がわかれます。トイザらスのオンラインショップはとても、アマゾンに太刀打ちできるものではありませんでした。

 一つは、アマゾンの自前主義の強みです。トイザらス・ドット・コムはサイトを一回つくったきり、ほとんど画面が変わらず、マンネリ化していったのに対し、アマゾンのサイトは常に画面が進化していきました。

 アマゾンには、ABテストといって、たとえばAのデザインとBのデザインのどちらが顧客の購買率が高いかを常にテストし、新しいサイトをつくり続けていくというクリエイティブなルーチンが根づいています。

 そして、それが可能なのは、社員の半数以上をエンジニアが占め、自分たちで要件を定義してはシステムを改修し、進化させることができるからです。

 もう一つの要因は、オンラインショップでの品揃えの問題でした。リアル店舗網を拡大することで成長したトイザらスはネット販売においても、「店舗で扱っている商品が買えればいい」という発想から抜け出せませんでした。

 リアル店舗では物理的制約から実現できない品揃えの豊富さにこそ、ネットならではの価値がある。アマゾンがトイザらスとの契約がありながら、その品揃えに満足できず、ほかの玩具業者をサイトに招き入れて品揃えを拡充していったのは、ネットの本質を知りつくしていたからでしょう。

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