アレクサ「ホールフーズを買収します」
3番目に訪れたのは、高級食品スーパー、ホールフーズ・マーケットの店舗でした。
アメリカ国内に448店舗(ほかにカナダ、イギリスで22店舗)を展開するホールフーズもトイザらスと同様、デジタルシフトでおくれをとった企業です。
ただ、トイザらスと決定的に異なるのは、2017年8月、アマゾンに137億ドル(約1兆5000億円)で身売りすることで、逆に店に活気が戻ったことでした。
わたしが訪ねた店舗も、買い物客でかなりにぎわっていました。
ホールフーズといっても、日本人には耳慣れない名前ですが、この買収が発表されるや、全米のテレビ、新聞、ネットニュースがこの話題でもちきりになるほど、アメリカ人にはなじみの深い存在でした。
リアルの世界での著名企業が、デジタル時代の先頭を走るアマゾンによって買収された。
ツイッターに書き込まれて話題を呼んだアマゾンのCEO、ジェフ・ベゾスとアマゾン・エコーとの次のような架空のやりとりは、今回の買収劇を象徴しています。
ベゾス「アレクサ、ホールフーズでなにか買って」
アレクサ「承知しました。ホールフーズを買収します」
デジタルシフトにおくれると、エコー経由で商品を買うのと同じくらい、いとも簡単にアマゾンに買収されてしまうと。
ホールフーズの業績を過去10年のスパンで見れば、店舗数、売り上げともにのびていました。ただ、最近は2年連続で営業利益が減少し、既存店売上高も減り続けていました。