地方銀行のスルガ銀行(静岡県沼津市)は8日、2018年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終利益を従来の430億円から210億円に引き下げたと発表した。11年3月期以来、7年ぶりの減益となる。シェアハウス関連の融資で焦げ付きリスクが高まったため貸倒引当金を積み増し、費用が膨らんだのが響いた。
シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していた不動産会社スマートデイズ(東京)が経営破綻した問題で、スルガ銀は約700人の物件所有者の大半に購入資金を融資していた。貸出総額は1000億円以上とみられるが、運営会社の破綻や入居率の低迷で保証された賃借料を得られない所有者が続出し、返済が滞り始めている。このため融資の焦げ付きに備える貸倒引当金などの与信費用が当初見込みの約10倍の436億円となり、利益を圧迫した。