「宮崎駿監督や高畑勲監督らが作り上げてきた土台の上にあぐらをかくようなものではなく、自分たちで次なるステップを作っていかなくてはならない」。そこで「アニメーションの豊かさを再発見するような場」となる短編アニメーション作りを思いつき、「ポノック短編劇場」というレーベルを創設。第1弾として、米林監督のほか、スタジオジブリで数々の長編作品に携わったアニメーターを監督に起用し、3本の短編アニメーション映画を送り出すことにした。
ふたつ返事で「やりましょう」
米林監督が手がけるのは、自身初のオリジナルストーリーとなる「カニーニとカニーノ」というカニの兄弟の物語。「昨年末に次男が生まれた米林監督が描けるものは、誕生の物語ではないか」と西村プロデューサーが提案して設定が作られた。卵アレルギーを持った少年が登場する作品「サムライエッグ」を手がけるのは百瀬義行監督。Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅの音楽を作る中田ヤスタカ氏が、CAPSULEという音楽ユニットで送り出した「ポータブル空港」「space station No.9」「空飛ぶ都市計画」のアニメーションPVを、スタジオジブリで監督した経験を持つ。「ジャイアント・ロボ THE ANIMATION-地球が静止する日-」のキャラクターデザインや絵コンテ、作画監督を務めるなど長いキャリアを持つ山下明彦監督も、「透明人間」という作品で参加する。
山下監督は、三鷹の森ジブリ美術館で上映される短編アニメーション「ちゅうずもう」で初監督を務めた経験がある。スタジオジブリではこうした美術館向け短編アニメーションや、「ポータブル空港」のようなミュージックビデオなど、さまざまな短編アニメーションを作ってきたが、映画興行の中で商業作品としては展開していなかった。「ポノック短編劇場」は8月24日から東宝配給で商業作品として劇場公開される。