【Sakeから観光立国】IWC、SAKE審査会を山形県で開催

IWCのSAKE部門審査会に参加した審査員ら関係者=山形市
IWCのSAKE部門審査会に参加した審査員ら関係者=山形市【拡大】

 □平出淑恵(酒サムライコーディネーター)

 1984年に英国で設立された世界最大のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)にSAKE部門ができたのが2007年。同部門設立10周年にあたる16年に、国内の日本酒の約3分の1を生産する兵庫県が、同県産山田錦の生誕80周年という節目の年に同部門審査会を誘致し、日本酒の主産地「兵庫」を世界に発信した。

 2年後の今年、山形県がSAKE審査会を誘致した。

 12日には、吉村美栄子知事が委員長を務める、大会開催支援委員会主催の歓迎会も開かれ、松山政司クールジャパン戦略担当相をはじめ、県選出の国会議員も出席した。

 山形県産日本酒は、SAKE部門ができてから頂点の「チャンピオン・サケ」を2回受賞。出品酒の上位約5%が与えられる「ゴールドメダル」や、その上の「トロフィー」の受賞率が最も高い生産地だ。

 山形県は16年12月16日、地理的表示(GI)制度に基づき、国税庁から認定された同県産日本酒を保護するGIである「山形」を取得している。

 ワインの世界でいえば「ボルドー」や「シャンパン」のように地域ブランドを保護する制度であり、県単位での日本酒の地理的表示は、「山形」が唯一となっている。

 GIの「山形」を取得した上で、東京五輪が開かれる20年を前に国際大会を誘致したことは絶妙のタイミングといえる。外国人宿泊者数が47都道府県で40番目という山形県の現状を大きく変えるチャンスだ。

 13日からの審査の後、大会開催支援委員会は、審査員への県内エクスカージョン(体験型見学会)の機会も設けた。15カ国からの審査員のうち、半数以上は日本酒のビジネスと教育活動に携わっている。帰国後、山形の酒とともに山形について語り続けるのは間違いない。

 今回の出品数は過去最高の1639銘柄。18日午後、9部門の最高賞が、山形駅に隣接するメトロポリタンホテル山形で発表される。午後には、酒サムライのホームページにもアップされる予定だ。

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【プロフィル】平出淑恵

 ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のアンバサダー。日本ソムリエ協会理事、日本酒蔵ツーリズム推進協議会運営委員、昇龍道大使(中部9県のインバウンド大使)などを務める。