普通免許で運転可能のポンプ車開発 消防車最大手のモリタHD

モリタHDが「東京国際消防防災展」に出展した普通免許対応の消防ポンプ車=31日、東京都江東区
モリタHDが「東京国際消防防災展」に出展した普通免許対応の消防ポンプ車=31日、東京都江東区【拡大】

 消防車国内最大手のモリタホールディングスは、普通免許で運転できる重量3.5トン級の小型消防ポンプ車を国内で初めて商品化した。ポンプ車は31日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した消防技術などの展示会「東京国際消防防災展」に出展された。同社は、全国で深刻化する消防団員の担い手不足の問題解決を後押しする。

 5月発売のポンプ車「ミラクルライト」は、小型ながらエンジンの動力でポンプを駆動し、1分間に2000リットルを放水できる。初年度100台の販売を目指す。

 普通免許で乗れるポンプ車の重量の上限は、昨年3月の改正道路交通法施行により、改正前の5トン未満から3.5トン未満に変更。このため改正後に取得した普通免許では、3.5トン以上を運転できなくなった。全国の消防団が現在所有する約1万4000台のポンプ車は3.5トン以上となるため、消火活動に支障が出る恐れがあり、普通免許の対応車両開発が急がれていた。