ホンダは6日、航空機事業子会社ホンダエアクラフトカンパニー(米ノースカロライナ州)が、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の日本での受注を始めたと発表した。丸紅の子会社を代理店に指定し、来年前半の納入を目指す。2015年に発売したホンダジェットは徐々に販売地域を広げてきており、欧米に比べて規模が小さい日本のビジネスジェット市場の拡大につながるかが注目される。ホンダは自社のブランド強化にもホンダジェットを活用していく考えだ。
「上海や北京、ソウル、台北にノンストップで飛ぶことができる。新しい交通手段を確立し、価値を創造したい」
ホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格(みちまさ)社長は、東京都内で開いた会見でこう強調した。
ホンダジェットはすでに欧米や中国、中東など60カ国以上で販売されている。日本で売るのは、先月発表した最新型の「ホンダジェット エリート」。航続距離は2661キロと、従来機より約17%向上させた。静粛性や安全性能を強化しており、今年度の価格は525万ドル(約5億7700万円)。
官公庁などへはホンダエアクラフトカンパニーが直接売り込み、個人向けには丸紅エアロスペース(東京)が販売。機体の整備や運用サポートを含めた各種サービスを提供する。先月には、型式証明を国土交通省航空局に申請したという。