ホンダジェット、日本攻略へ 最新型投入、国内市場拡大に期待 (2/3ページ)

  • 記者会見で、航空機事業について説明するホンダの八郷隆弘社長=6日、東京都港区

 ビジネスジェットは、富裕層や企業幹部の移動などに使われる。ホンダジェットは昨年、小型ビジネスジェットとしての納入数で世界一となったが、国土が狭く公共交通機関が発達している日本でのビジネスジェットの保有数は90機程度。米国の約1万3000機と比べると市場は極めて小さく、日本事業の収益化へのハードルは高いのが現状だ。

 ただ、丸紅エアロスペースの遠矢源太郎社長は、「国内でのチャーター運行による移動や、主要空港に到着されたお客を地方都市などにお連れする乗り継ぎサービスにもホンダジェットは適している」と、新しい需要を掘り起こす考えを示した。藤野氏は、「欧米などで好評だったことから、日本でも多くの問い合わせをいただいており、かなり需要が見込めそうだと判断した」と説明。販売目標は明言を避けたが、ビジネスジェットの国内市場規模に関しては、「4~5年で2倍にしたい」と意欲を見せた。

 ホンダは2月から放映している企業イメージを伝えるテレビCMに、初めてホンダジェットを登場させた。6日の会見で八郷隆弘社長が「航空機は創業当初からの夢だった」と指摘したように、創業者の本田宗一郎氏は飛行機づくりに強い意欲を持っていたという。国内発売について八郷氏は、「新しいことにチャレンジしている姿を見せ、ホンダブランドを高めていく目的もある」と打ち明ける。(高橋寛次)

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