その後、「コメ黒」は人気を呼び、コメダ本社と同じビルにある「葵店」(名古屋市東区)にも展開した。だが、あくまで一部の店で飲める「限定コーヒー」だった。それが今年2月末から一部の店舗を除き、全国展開を始めたのだ。大半の店ではサイフォンでなく、専用の機器で抽出する。
「変わらないのがコメダ」を変えた理由
コメダには、フレッシュと砂糖を入れて飲むのを推奨する「ブレンドコーヒー」がある。こちらは店の主力商品で、専用のコーヒー工場で一括抽出する。
「コメダのコーヒーの香味コンセプトは、すっきりした口当たりと砂糖、ミルクにも負けない、しっかりとしたボディをもつものです。味わいでは、力強い苦味とさわやかな酸味が調和しており、雑味や異臭がないのも特徴です」(広報担当)
あまり知られていないが、次の工程で焙煎・抽出される。
(1)コロンビアなど世界中のコーヒー豆から選んだ4種の生豆を7種の焙煎豆にする
(ある豆は浅煎り、別の豆は深煎りにするなど、生豆の特長を生かして焙煎)
(2)独自の比率でブレンド(アフターミックス)し、挽いて粉にする
(3)2枚に重ねた布でゆっくり落として抽出