地銀、最終益1兆円割れ 厳しい経営の現状鮮明に

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 全国地方銀行協会、金融庁などが13日までにまとめた全国の地銀106行の2018年3月期決算概要によると、単体ベースの最終損益の合計は前期比0.4%減の9965億円の黒字だった。日銀のマイナス金利政策による貸出金利ざやの低下や債券運用部門の不振が響き、2年連続の減少となった。黒字が1兆円を割り込むのは5年ぶり。

 3月期末の貸出金残高は前期末より増え、260兆円を超えた。増加したのは住宅ローンを含む不動産向けの低利融資が大半。マイナス金利の影響で貸し出しの増加が収益につながっていない現状が鮮明になった。

 本業のもうけを示す実質業務純益も5.1%減の1兆2178億円となった。外国債券の運用で損失を計上した地銀もあり、全体の利益を押し下げた。

 不良債権の残高は4兆5000億円、貸出金に占める不良債権の比率は1.71%となり、減少傾向が続いている。

 地銀の経営環境は厳しさを増すものの、不動産向け融資を中心とする担保主義に変化が見られない。金融庁は、3年前から担保に頼らない経営体制をつくるよう求めている。低金利が定着し人口減少が進む中、「持続可能なビジネスモデルを構築できないと立ちゆかなくなる」(幹部)ためだ。

 重点施策を示す「金融行政方針」では、経営不振の地銀などに立ち入り検査を実施し「対話」を通じて経営の改善を促すと明記している。

 最近では、18年3月期に最終損益が赤字に転落した福島銀行に業務改善命令を出したほか、島根銀行にも近く検査結果を通知し行政処分を行うもようだ。