暗視カメラ量産へ2億1600万円調達 産総研発VBナノルクス

 産業技術総合研究所(産総研)発ベンチャーのナノルクス(茨城県つくば市)は13日、韓国サムスン電子グループのサムスン・ベンチャー・インベストメント(ソウル)、日本ベンチャーキャピタル(東京都千代田区)などから総額約2億1600万円を調達したと発表した。資金を活用して暗闇でも照明を使わずに撮影できる暗視カメラの量産を年内にも始める。

 産総研主任研究員で、ナノルクスの永宗靖・技術担当取締役が暗闇でも赤外線のみで撮影できる「赤外線カラー暗視技術」を開発。この技術をベースに昨年2月に試作品を完成した。

 今回の資金調達には、新興ベンチャーキャピタルのフリーバンク(東京都千代田区)ときらぼし銀行によるベンチャーファンド(基金)、筑波銀行子会社の筑波総研(茨城県土浦市)も参加した。ナノルクスの祖父江基史社長は、「サムスングループの企業がナノルクスに加わることで、豊富なビジネス経験が得られる」と期待している。