【プロジェクト最前線】全ての技術投入しチーム一丸で開発 三菱自動車SUV「エクリプスクロス」 (1/4ページ)

三菱自動車のSUV「エクリプスクロス」
三菱自動車のSUV「エクリプスクロス」【拡大】

  • 三菱自動車のSUV「エクリプスクロス」を開発した林祐一郎さん(左)と山内裕司さん=東京都港区
  • 三菱自の本社ショールームからライブ配信

 三菱自動車が3月に国内投入した小型スポーツ用多目的車(SUV)「エクリプスクロス」。5月末までの約3カ月間で月販目標の約7カ月分に相当する6700台を販売するなど好調だ。三菱自の持つ技術をふんだんにつぎ込んで開発を進めたが、途中で燃費不正問題が発覚し、会社は一時、存亡の危機に立たされた。逆風の中、最後までベストを尽くすように開発者を突き動かしたのは、「新車の成功を会社の復活につなげたい」という思いだった。

 デザインと走行性

 新車の構想がスタートしたのは2013年。12年12月に大規模リコール(回収・無償修理)問題が発覚した三菱自の社内のムードは、決して明るいものではなかった。

 「苦しい時期だったからこそ、当社が持っている技術を新型車に全部使いたい、という気持ちだった」

 商品戦略本部の林祐一郎氏は、こう振り返る。まずはコンセプトを練るところから始めるが、三菱自の得意とするSUVで、「充実した基本性能と格好良さを兼ね備えた車」に決まった。社内には「『格好良さ』なんて当然のことで、コンセプトとはいえない」という意見もあったが、SUVについては購入を決める際に最も重視されるのがデザインであることから、林氏は譲らなかった。

 15年には開発が本格化。チーフ・プロダクト・スペシャリストとして理想の車づくりを追求する林氏ら企画側と、品質やコスト、納期など現実的な制約を重視する開発側が意見をぶつけ合う。双方の主張を聞き、最終的な判断を下す責任者であるプログラム・ダイレクターとして、山内裕司氏が参画した。

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