メルカリ、「ユニコーン上場」は日本初 ベンチャーの資金調達環境が変化


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  • 東証マザーズへの株式上場が決まったメルカリの本社=東京都港区

 メルカリは、日本で初めて「非上場で企業価値10億ドル(約1100億円)超」と定義されるユニコーンの上場案件となる。日本証券業協会の森本学副会長は「成長著しい企業の上場は市場の活性化につながる」と期待を込める。

 米国や中国と比べ、ユニコーンがほとんど出てこなかった日本。潮目を変えつつあるのが、近年のベンチャーをめぐる資金調達環境の変化だ。

 ジャパンベンチャーリサーチによると、600億~800億円台で推移していたベンチャー企業の資金調達額は2014年に1444億円に跳ね上がり、昨年は2791億円に達した。1社当たり平均調達額も約3倍の3億1640万円。日銀の金融緩和政策や企業のイノベーション志向がベンチャーキャピタル増加など、成長に不可欠なリスクマネー供給を促している。

 日本ベンチャーキャピタル協会の仮屋薗聡一会長は「ほんの3、4年前はベンチャーが10億円を調達するのも至難の業だったが、今は100億円規模も可能。一定の株主還元が求められる上場をせずとも、成長への投資ができるようになった」と強調する。

 リユース事業を手がけるベンチャー「マクサス」の関憲人社長は「今後は、資金供給環境の整備に加え、従来にない発想を持った人材を生み出す教育も必要になる」と、課題を指摘する。(佐久間修志)