【ソニー株主総会・詳報(1)】吉田新社長、好業績にも「危機感」強調 (3/3ページ)

ソニーの株主総会が終了し、退場する株主ら。過去最高の更新で増配が行われたことから、厳しい質問は目立たなかった=19日午前、東京都港区
ソニーの株主総会が終了し、退場する株主ら。過去最高の更新で増配が行われたことから、厳しい質問は目立たなかった=19日午前、東京都港区【拡大】

 --私は視覚障害者だが、障害者に対する製品面や社会的取り組みに関する考えは。パナソニックや三菱電機は音声ガイド対応の製品が増えているが、ソニーは少ないように感じる。高齢者や障害者への対応は今後ますます重要だ

 今村昌志執行役「今後のビジネス拡大は、商品・サービスの中に『多様性』をどう受け入れるかが大きな課題と考えている。障害も一つの個性であり、少しでも長く使って貰える商品・サービスをいかに作るか。まだ十分ではないが、たとえば高齢者がテレビの音声を聞き取りやすい手元スピーカやー、スマホの読み上げ機能といったものを追加している。そうした製品開発の体制も整えつつある」

 --トランプ米大統領の登場で「条理のない世界」となりつつある。WTO(世界貿易機関)が機能しないことも懸念されるが、海外売上高比率が約7割に上る“世界のソニー”をどのように引っ張っていくのか

 吉田社長「ご指摘通り、ソニーの売上高は米欧がそれぞれ2割強、中国が約1割に上る。従業員の約6割が海外で働いている。国際情勢を常に注視しながら注意深く経営に当たっていくので、ご支援ご指導をお願いしたい」

■(2)5Gの展開、「課題はスマホの競争力」 を読む